一部分いちぶぶん)” の例文
ひと身體からだ一部分いちぶぶんを、何年なんねんにもないでます場合ばあひおほいから……姿見すがたみむかはなければ、かほにもはないと同一おなじかもれぬ。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ちょっとたゞけでは、わかつたようでわからぬうたです。おなじようなかさなつてゐると、自然しぜん片一方かたいつぽうほうは、一部分いちぶぶんりやくする習慣しゆうかんがあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ちゝつけで、毎年まいねんとほ虫干むしぼし手傳てつだひをさせられるのも、んなときには、かへつて興味きようみおほ仕事しごと一部分いちぶぶんかぞへられた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ほねといつても、たゞ頭蓋骨ずがいこついたゞき、いはゆるあたまさら部分ぶぶんひだりもゝほね一部分いちぶぶん臼齒きゆうしたばかりでありますが、これを調しらべてると、どうしても今日こんにち類人猿るいじんえんとはちがつて
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
その農作地のうさくち牧場まきばとをつくるためには森林しんりん一部分いちぶぶんはらはらひしました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
最近さいきん上野かうづけくにのある前方後圓ぜんぽうこうえん古墳こふんでは、周圍しゆういほり外側そとがは、ちょうどはかまへのところに、筒形つゝがたのものをながあひだ二重ふたへならべ、その一部分いちぶぶん人間にんげんうまとり埴輪はにわあつめててたのが發見はつけんされました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)