“ばひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
30.0%
馬轡20.0%
10.0%
場退10.0%
10.0%
10.0%
馬皮10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八五郎は裏口を開け放したまゝ四つんばひになつて、ウロウロ深してをります。
悉達多は車匿しゃのく馬轡ばひらせ、ひそかに王城を後ろにした。が、彼の思弁癖はしばしば彼をメランコリアに沈ましめたと云うことである。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
おつぎは足速あしばや臺地だいちはたけから蜀黍もろこしのざわつく小徑こみち低地ていちはたけへおりてやうやくのことで鬼怒川きぬがは土手どてた。おつぎはばひつてしばつかまりながらのぼつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれひざがしらでばひあるきながら座敷ざしきへあがつて財布さいふふところんでふいとた。かれ風呂敷包ふろしきづゝみつてかへつた。かれ戸口とぐちつたときうちなか眞闇まつくら一寸ちよつともの見分みわけもつかなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それにトマトや西瓜や、人の目をひく色濃い夏のくだものは大方場退ばひけになつて、淡々しい秋の果がボツ/\ならべられてある。水に流された梨子なしを大山に盛つて附木の札を立ててあつた。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
やあれ、なあ、三崎やよいとこ、女の夜ばひ
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まるでほんとの剣ばひの風だ
詩ノート (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
足には雪のやうに白い馬皮ばひ製の長靴を穿いてゐる。ヤクツク人の着るゆるい外套が肩で襞を拵へて、耳まで隠してゐる。頭と頸とは大きなシヨオルで巻いてある。