“ばち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:バチ
語句割合
55.6%
31.8%
7.1%
1.9%
1.5%
0.9%
0.6%
場違0.3%
火鉢0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「では、やっぱりお師匠さまでございましたか、ああ、おすがたを見たいにも、竹童めは、なんのばちでか、このようなめくらとなってしまいました」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
両人ふたりの者へなげきを掛けるような事が身にむくったのだ、今また其の方を我手わがてで殺すとはあーア飛んだ事、是も皆天のばち
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「おめでとう、大当りでおめでとう。だが親方、いいことの裏には悪いことがある、あんまり当り過ぎるとばちが当るから、用心しなくちゃいけねえぜ」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
帯の間からばちを取り出して音締ねじめにかかる、ヒラヒラと撥を扱って音締をして調子を調べる手捌てさばきがまた慣れたものであります。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
はらはらしながら竹二郎が、ばちを合せて行くうちに、一調一高いっちょういっこう、又七の笛は彼の三味を仇敵かたきにしていることが解って来た。
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
検校はばちをとつて一寸威儀をつくろつた。富尾木氏は「さあ」と言つて、白い巻煙草のけむの中で眩しさうに眼を細めてゐたが、暫くすると、
葡萄ぶどうの葉と酔いしれて踊っている人々の姿とを見事に浮彫りした大きな黄金のポンスばちが一個。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
そこには私の意匠した縁台が、縁側と同じ高さに、三尺ばかりも庭のほうへ造り足してあって、らん山査子さんざしなどの植木ばちを片すみのほうに置けるだけのゆとりはある。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
上には飯茶碗めしぢゃわんが二つ、箸箱はしばこは一つ、猪口ちょくが二ツとこうのものばちは一ツと置ならべられたり。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「はい。すこし、よすぎた文章ゆえ、わざと傷つけました。きざっぽく、どうしても子供のよろい、金糸銀糸。足ながばちの目さめるような派手な縞模様しまもようは、蜂の親切。とげある虫ゆえ、気を許すな。この腹の模様めがけて、撃て、撃て。すなわち動物学の警戒色。先輩、石坂氏への、せめて礼儀と確信ございます。」
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
たとえば、ばらの葉につくチューレンジばちの幼虫を駆除するに最も簡易で有効な方法を知りたいと思って、いろいろな本を物色してみたが、なるほど、多くの本にはこれに関する簡単な記載はあるが、書き方がたいていきわめて概念的で、本を読んだだけで、具体的に正確に直ちに実行に移しうるものはほとんど見つからなかった。
錯覚数題 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
たねとりばちのふところ手、
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
「そうだ、そのほかに方法はない。いちばちかやっつけてみるのだ」
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「お嬢さんに、自分の羽織を着せ、自分と間違えられて殺されたと見せたのは、大変な細工さいくだ、——物干竿に匕首を挟んだのも塀の土台を踏んで行ったのも、一かばちかの芸当だが、多分、お照が欄干にもたれる癖のあることを知って、前々から用意したことだろう」
わしは実際、いつも君を連れて来るのが気の毒でならない。ダンディ埠頭クエイにはもうおそらく帰れぬだろうなあ。今度という今度は、いよいよいちばちかだ。われわれの北の方には鯨がいたのだ。
声に応じて大蔵ヶ谷右衛門は、大鉞を抛り出し、かたわらの陣鉦じんがねをムズと掴み、突っ立ち上がると見る間もなく、兵法に叶ったばちさばき、哈々ごうごうと鉦を打ち鳴らした。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
成りたうは無けれど成らねば成りませぬ、ばちをお当てなさらばわたし一人、つかふても伯父や伯母は知らぬ事なればおゆるしなさりませ、勿躰もつたいなけれどこの金ぬすませて下されと
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
たまにそれとなく入っていって柳沢の留守に老婢ばあさんと茶の間の火鉢ばちのところで、聞かれるままにお前のうわさばなしなどをしたりして、ついでに柳沢の遊ぶ話など老婢さんが問わず語りにしてきかすのをきいても、それからお宮のところへはあまり凝ってゆかぬらしい。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)