“じゅん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ジュン
語句割合
42.7%
14.7%
6.7%
6.7%
6.7%
5.3%
5.3%
2.7%
2.7%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妻、その子、弟の彦之助も、相次いで、くれないの中に伏した。一族の三宅肥前、老臣の後藤将監基国、小森与三左衛門などもことごとじゅんじた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに近づくと、「さ、降りねば……」と、奥に坐っていた老人がからだを振り向けて、車の中を一じゅん見た。
遠野へ (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
○くだものにじゅんずべきもの 畑に作るものの内で、西瓜すいか真桑瓜まくわうりとは他の畑物とは違うて、かえってくだものの方に入れてもよいものであろう。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)
典膳が師事してからまる九年め、師弟は九州を一じゅんし、四国を、船で駿河するがにつき、しばらくの後、江戸へはいって来た。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母性愛ぼせいあいばかりはこれはまったべつで、あれほどじゅんな、そしてあれほど力強ちからづよいものはめったにほか見当みあたりませぬ。それはじつによくわたくしほうつうじてまいります。
よわいもすでに七じゅんを越されているのに、きょうの戦場で三人の若い大将を討ち、一人の大将を生擒いけどってこられるなど、まったく壮者も及ばぬお働き、実に驚き入りました。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正規の師範しはん出ではなく、女学校出のじゅん教員(今では助教じょきょうというのだろうか)のことを、口のわるい大人おとなたちが、半人前などというのをまねて、じぶんたちも
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
□安田皐月氏は原田じゅん氏と結婚なさいました。
父亡き後、幼少、彼は叔父の夏侯じゅんに育てられてきた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遺言と云っても、信一郎は青木じゅんの口ずから受けているのではない。が、彼は青木淳の死前のうらみこもったノートを受け継いでいる。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
血腥ちなまぐさい青木じゅんの死と、美しい夫人とを、不思議な糸が、結び付けて、その周囲を、神秘な霧が幾重にも閉ざしている。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
天保十二年には、岡西氏とく二女じじょよしを生んだが、好は早世した。じゅん正月二十六日に生れ、二月三日に死んだのである。翌十三年には、三男八三郎はちさぶろうが生れたが、これも夭折ようせつした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
曇華どんげ水子すいし、文化八年辛未しんびじゅん二月十四日」とあるのも、ならびに皆允成のむすめである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
彼は冷静な海員らしい態度で、じゅんじゅんとして現状を説いた。その態度は、一方に危険を洞察しながら、他方にありとあらゆる脱出の機会を狙っていることを示すものであった。
基督キリストが「その生命を得る者はこれを失い我が為に生命を失う者はこれを得べし」といわれたのが宗教の最もじゅんなる者である。真の宗教における神人の関係は必ずかくの如き者でなければならぬ。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
意識を明確にじゅん練することによって、良心を鋭くすることによって、意識の閾の内に繰り入れることが出来、そしてこの鋭くされた良心の力を借りて屈伏せしめられ得るであろう、と。
イデオロギーの論理学 (新字新仮名) / 戸坂潤(著)