“閏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うるう75.4%
うるふ17.5%
じゅん1.8%
じゆん1.8%
うる1.8%
ねや1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うるうのあった年で、旧暦の月がおくれたせいか、陽気が不順か、梅雨の上りが長引いて、七月の末だというのに、畳も壁もじめじめする。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
清休は元祿十二年うるふ九月十日に歿した。次に其家を繼いだのが五代西村廓清信士で、問題の女島の夫、所謂落胤東清の表向の父である。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
天保十二年には、岡西氏とく二女じじょよしを生んだが、好は早世した。じゅん正月二十六日に生れ、二月三日に死んだのである。翌十三年には、三男八三郎はちさぶろうが生れたが、これも夭折ようせつした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「十五日。(じゆん十月。)晴。日暮雨。殿様昨夜鞆津ともつへ御著船被遊、今九時御帰藩被遊候に付、平服に而御祝儀出勤。」阿部正桓まさたけの帰藩である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
朝柏あさがしはうる八河辺はかはべ小竹しぬのしぬびて宿ればいめに見えけり 〔巻十一・二七五四〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
これより先、余り御無体、お待ちや、などと、あわただしいおんなまじりの声の中に、丸官の形、猛然と躍上おどりあがって、廊下を鳴らして魔のごとく、二人のねやへ押寄せた。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)