“水子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みづこ33.3%
すいし11.1%
かこ11.1%
みずこ11.1%
みずご11.1%
みづご11.1%
カコ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目鼻だちの何處やらが水子みづこにて亡せたる總領によく似たりとて、今はなき人なる地主の内儀つまに可愛がられ、はじめはお大盡の旦那と尊びし人を、父上と呼ぶやうに成りしは其身の幸福しやわせなれども
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
曇華どんげ水子すいし、文化八年辛未しんびじゅん二月十四日」とあるのも、ならびに皆允成のむすめである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
日に一度は川口の船屋敷へ出張して上荷あげに積荷の宰領をしていたが、夏も終って、川口に白々しらしらと秋波が立つ頃になると、船溜ふなだめにいる船頭や水子かこが、このごろ谷津の斜面なぞえにあるお邸の高楼たかどのに、一晩中
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
坐相撲すわりずもうはなし、体操、音楽のうわさ、取締との議論、賄方まかないかた征討の義挙から、試験の模様、落第の分疏いいわけに至るまで、およそ偶然にむねに浮んだ事は、月足らずの水子みずこ思想
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
予はただ、水子みずごほどの怪しげなものが、幾つとなく群って、姫君の身のまわりにうごめいているのを眺めただけじゃ。が、それを見ると共に、夢の中ながら予は悲しゅうなって、声を惜まず泣き叫んだ。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ロミオ いまヂュリエットと被言おしゃったの? ひめなんとしてぢゃ? ひめわし二人ふたりなか歡樂くわんらくその水子みづご
平戸侯の参覲には、水子カコとして、船役を命ぜられた。町人の代表階級なる、浦人が徴発せられる公役の船方なのを見ても、漁業は副業として発達したものなのが訣る。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)