“しつそ”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
質素	90.0%
失措	10.0%

(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。

その時分（じぶん）、先生（せんせい）は御質素（ごしつそ）なものであつた。二十幾年（にじふいくねん）、尤（もつと）も私（わたし）なぞは、今（いま）もつて質素（しつそ）である。此（こ）の段（だん）は、勤儉（きんけん）と題（だい）して、（大久保（おほくぼ））の印（いん）を捺（お）しても可（よ）い。

春着 (旧字旧仮名) ／泉鏡花、泉鏡太郎(著)

〔評〕南洲、顯職（けんしよく）に居り勳功（くんこう）を負（お）ふと雖、身極めて質素（しつそ）なり。朝廷賜（たま）ふ所の賞典（しやうてん）二千石は、悉（こと／″＼）く私學校の費（ひ）に充（あ）つ。貧困（ひんこん）なる者あれば、嚢（のう）を傾（かたぶ）けて之を賑（すく）ふ。

〔譯〕人心の靈（れい）は、氣（き）を主（しゆ）とす。氣は體（たい）に之れ充（み）つるものなり。凡そ事を爲すに、氣を以て先導（せんだう）と爲さば、則ち擧體（きよたい）失措（しつそ）無し。技能（ぎのう）工藝（こうげい）も、亦皆此（かく）の如し。

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