“質素”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じみ48.6%
しつそ25.7%
しっそ14.3%
ぢみ5.7%
しそ2.9%
ひっそり2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晩方少し手隙てすきになってから、新吉は質素じみな晴れ着を着て、古い鳥打帽を被り、店をお作と小僧とにあずけて、和泉屋へ行くと言ってうちを出た。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ローウッドの生徒はどうしてあんなに靜かで質素しつそなのでせう。髮を耳の後へき上げて、長い前掛をして、麻布あさぬののポケットのついた着物を
こんなくるしい道中どうちゅうのことでございますから、御服装おみなりなどもそれはそれは質素しっそなもので、あしには藁沓わらぐつには筒袖つつそで、さして男子だんし旅装束たびしょうぞく相違そういしていないのでした。
伯父さま喜んで下され、勤めにくゝも御座んせぬ、此巾着も半襟もみな頂き物、襟は質素ぢみなれば伯母さま懸けて下され、巾着は少しなりを換へて三之助がお辨當の袋に丁度宜いやら
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この様を場内の旅客りよかくが珍らしさうに立つて見て居る中に、桃割もヽわれに結つて花車きやしやななよ/\とした身体からだれの二十四五の質素しそな風をした束髪の女の身体からだにもたれるやうにして
御門主 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「それは毛頭間違いない。質素ひっそりとした暮し向きでもわかる」