“うなり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
64.3%
呻吟14.3%
鳴弓7.1%
3.6%
3.6%
唸声3.6%
鳴動3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私達が着くと間もなく、扉船とせんの上部海水注入孔のバルブが開いて、真ッ白に泡立った海水が、おそろしいうなりを立てて船渠ドックの中へ迸出ほんしゅつし始めた。
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
異教の寺の晩鐘の呻吟うなりのやうに高らかに、しかしさびしく
北原白秋氏の肖像 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
印半纒しるしばんてんを着た威勢のいい若い衆の二、三人が詰めていて、糸目を付けるやら鳴弓うなりを張るやら、朝から晩まで休みなしに忙がしい。その店には、少年軍が隊をなして詰め掛けていた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
嫂の鼓膜こまくには肝腎かんじんの「松門しょうもん」さえ人間としてよりもむしろ獣類のうなりとして不快に響いたらしい。自分はかねてからこの「景清」といううたいに興味を持っていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
閃めく白虹はっこう。間一髪に才蔵は飛んで、姿は宙に消えてしまった。と、その瞬間に白狼うなりして飛びかかる。それをかわして颯と切る。——ウオと一声吠えながら、まりのように地に転がる。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それにもひるまぬ狼の群は大勢を頼んで後から後から唸声うなりを上げて飛びかかる。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうおもうとわたくしはわれをわすれて、おかうえからりようとしましたが、その瞬間しゅんかんたちまちゴーッとみみもつぶれるような鳴動うなりともに、いままでとはちがって、西にしからひがしへときをかえた一じん烈風れっぷう