“躱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かわ74.1%
かく11.6%
かは6.3%
5.4%
1.8%
かぼ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さっとかわしざま、相手が逆に下から払いあげた、踏込んだ方は危く半身を反らして避けたが、剣は手を放れて彼方のくさむらへ飛んでいた。
おもかげ抄 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
追えば追うほど兎種々に走りかくれて犬ために身つかれ心乱れて少しも主命を用いず、故に狩猟の途上兎を見れば中途からかえる事多しと
さう云つた夫人の顔は、さすがに緊張した。が、夫人は自分で、それに気が付くと、直ぐ身をかはすやうに、以前の無関心な態度に帰らうとした。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
幹太郎は川岸のほうへ大きく跳び、二度、三度と突っかけて来る安の匕首をわしながら、さっと相手のきき腕を取ると、足搦あしがらみをかけて投げとばした。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
又人々の我を遇すること極めて冷なるが爲めに、身を室隅にけたるとき、心にはむかしサンタがもろ手さし伸べて、我を棄てゝ去らんよりは寧ろ我を殺せと叫びしことをおもひぬ。
としみじみいって、ともしかぼうた身体からだわきへずらしながら、その一ペエジを差覗さしのぞいて
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)