龍頭りゅうず)” の例文
新字:竜頭
冷徹れいてつな峡間は、湯滝の下に苔生こけむした天然林を抜け出して、戦場ヶ原をいく曲がり、龍頭りゅうずの滝を落ちて中禅寺湖へ注いでいるが、ここは渓流魚釣りの練習場として、まことに好適の流れである。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
「淵の底には鐘が沈んでおります。一面の水草が取付いてそよいでおりますので、その大きさは確かに判りませぬが、鐘は横さまに倒れているらしく、薄暗いなかに龍頭りゅうずが光っておりました。」
鐘ヶ淵 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)