黄粉握飯きなこむすび)” の例文
田のあぜにこしかけて黄粉握飯きなこむすびなどを食べている人に、みちをたずねたりするときには、よくわたしたちも飯時めしどきに失礼などというが、これは誤りでないまでも一種のたわむれで
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ことにいさましい労働の後であったゆえに、なにがなくてもこの田植の日の、厚朴葉飯ほおのはめし黄粉握飯きなこむすびほど、うまいと思ったのはなかったと、村から出た人はいつまでも話の種にしている。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)