麝牛マズク・オクゼン)” の例文
その彼が、稀獣矮麟オカビを追い、麝牛マズク・オクゼンをたずね、昼なおくらき大密林の海綿性湿土スポンジ・ソイルをふみ、あるいは酷寒水銀をくさらす極氷の高原をゆくうちに、知らず知らず踏破した秘境魔境のかずかず。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)