鳧鐘ふしょう)” の例文
彼岸ざくら、鳧鐘ふしょうを頸に六阿弥陀詣りの善男善女。燕が風切羽と尾羽とを打ち交わす度に白い腹がひるがえります。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
たとえば美作の苫田郡一宮村大字西田辺にしたなべ香々美かがみ村との境なる有木乢ありきたわには、鐘鋳場という処あって、いにしえ万福寺の鳧鐘ふしょうを鋳ると伝え(作陽志)、遠州見付の只来坂ただらいざかは『見付往来』に鐘鋳坂とあり
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)