飼馬かいうま)” の例文
ようやくひとり解釈して、よくよく馬の顔を見ていると、馬の顔でも、武家の飼馬かいうまと野放しの野馬とは顔が違っていた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから注意して窺っていると、毎晩ではないが、三日に一度か五日に一度ぐらいずつは、家々の飼馬かいうまが一度に狂い立って嘶くのである。水から出て来るらしい馬の声は普通の馬よりにぶく大きい。
馬妖記 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「おめえ、飼馬かいうまよりも馬鹿にされてんだぞ、馬鹿に……おい」
あまり者 (新字新仮名) / 徳永直(著)