風炉敷包ふろしきづつみ)” の例文
時候がいので、近在のものが多く出ると見えて、札売場の前には草鞋わらじばきで風炉敷包ふろしきづつみを持った連中が、ぎっしり詰まったようになって立っている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「君が毎日出勤すると、あの門から婆あさんが風炉敷包ふろしきづつみを持って出て行くというのだ。ところが一昨日おとといだったかと思う、その包が非常に大きいというので、妻がひどく心配していたよ。」
(新字新仮名) / 森鴎外(著)