つぶら)” の例文
初秋の高原地帯の草原の中を歩くと、屹度くっついて来るつぶらである。私はそしてすぐ自分の書斎に帰った。峻はそれから一時間ほどして帰って来た。
秋草の顆 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
同じ草地からのつぶらであった。私はひどく明るい朗らかなものを感じさせられた。
秋草の顆 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
やはり彼の靴先も露でしっとり濡れ、その上に秋草のがいっぱいについていた。褐色の、楕円形の花のような、細かな細かなそのつぶらは、貞子の靴先についていたのと、全く同じものであった。
秋草の顆 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)