頸椎けいつい)” の例文
「すると、君が頸椎けいついを気にした理由も、そこにあるのかね」と乙骨医師はいつの間にか引き入れられてしまった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
馬場の二の太刀は頸椎けいついを断って、かっと音がした。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その部分に当る頸椎けいついに脱臼が起っていて、疑いもなくレヴェズの死因は、その扼殺やくさつによるもので……、恐らくそうしてから、絶命に刻々と迫ってゆく身体を
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それを失神した人間の全身にわたって行うのだが、手の運動を司る第七第八頸椎けいついに当る部分だけを、ちょうどジーグフリードの木の葉のように残しておくのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そして、頸椎けいつい骨の第二椎辺をかすめた所が創底きずそこになっているのですぞ。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)