露月町ろげつちょう)” の例文
「不思議なことに、綱吉の野郎と、水茶屋のお常を張り合っている男に、露月町ろげつちょうの大工の棟梁とうりょうで、辰五郎というのがあるんだよ」
芝の露月町ろげつちょうとかのごくさびれた、見るからに貧しそうな仲間店なかまうちの奥に三十二円として飾ってあったのが眼にはいったので、ためしに二十二円まで値を付けてみたのだそうでございます。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
芝口へ出、露月町ろげつちょうを通り、宇田川町、金杉橋、やがて駿河守の屋敷前へ来た。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)