“霊巌洞”の読み方と例文
読み方割合
れいがんどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
謹厳をきわめた精進潔斎しょうじんけっさいぶりと、そしてまた、五輪書そのものの書出し——序文を一読しただけでも、髣髴ほうふつとして、霊巌洞れいがんどう中の、一居士のそうした姿が眼にうかんでくる。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
禅と彼との心契しんけいがわかるし、また殊に、晩年千葉城址から熊本郊外の霊巌洞れいがんどうへよく通って坐禅していたことなど思い合せれば、その生涯を通じて、彼の鍛錬も、彼の閑雅も
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それでもまだきわめる「道」に対しては、これでいいと安んじていなかった。六十をこえた後まで、熊本市外の霊巌洞れいがんどうへ通って坐禅をしたり、燈下に著述をしたり、苦念していたのだった。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)