陵王りようわう)” の例文
花の木間このま、夕日花やかに移ろひて、陵王りようわう(扮装せる当年十四歳の顕家)のかがやき出でたるは、えもいはず、おもしろし。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
表に陵王りようわうの舞樂を極彩色にかき、裏に墨繪の野馬が三頭遊んでゐる衝立ついたての上には、お駒のヨソイキの晝夜帶ちうやおびが、眞ツ赤なハギを見せてかゝつてゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)