阿難尊者あなんそんじゃ)” の例文
女人にょにんに愛楽を生じたためしは、古今の聖者にもまれではない。大幻術の摩登伽女まとうぎゃにょには、阿難尊者あなんそんじゃさえ迷わせられた。竜樹菩薩りゅうじゅぼさつも在俗の時には、王宮の美人をぬすむために、隠形おんぎょうの術を修せられたそうじゃ。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)