長嘯ちょうしょう)” の例文
この句は「酒肆に詩うたふ」によって、如何いかにも秋風に長嘯ちょうしょうするような感じをあたえ、詩としての純粋感銘をもち得るのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
もう一人は悠然ゆうぜんとしてズボンのかくしに手を入れ空を仰いで長嘯ちょうしょう漫歩しているふぜいである。空はまっさおに、ビルディングの壁面はあたたかい黄土色に輝いている。
Liber Studiorum (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
騒然たる物音の中に、猛虎の長嘯ちょうしょう汪克児オングルが何度も馬から転げ落ちている。幕。