“鎮台”の読み方と例文
旧字:鎭臺
読み方割合
ちんだい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
街は青州せいしゅう清風寨せいふうさいの要害の地にあるので、かなりな繁華を呈し、各州へ通じる三街道の起点をなし、人家四、五千、小高いところに鎮台ちんだいがある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こうやって三日か五日いつか声も立てずに閉じこもって、また長靴を光らしてこの別荘から出て行くと、忘れたころにぽつりぽつりと、どこかの鎮台ちんだいの将校の首が飛んで
山県有朋の靴 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
自分の五歳の頃から五年ほどの間熊本鎮台ちんだいに赴任したきり一度も帰らなかった父の留守の淋しさ、おそらくその当時は自覚しなかった淋しさが、不思議にもこの燈下の寒竹の記憶と共に
郷土的味覚 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)