鉄屑てつくず)” の例文
旧字:鐵屑
それからとびらの後ろに積んだ鉄屑てつくずの中に交じってる荒々しい道具、まったくの鉄棒なんかは、その朝ジョンドレットの室の中になかったもので
そんなものだから、こうして頭の中にある、電波の受信装置じゅしんそうちを焼ききられてしまうと、機械人間は、鉄屑てつくずのかたまりのようになって、なんの役にも立たないのである。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それが磁石じしゃくに吸いつく鉄屑てつくずのようにあうらにささりこんだようでもある。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
ふたりの「暖炉職工」は、足の先でその泥酔者を鉄屑てつくずの積んであるそばに押しやった。
その上幸いにも、ジョンドレットの女房はなお続けて鉄屑てつくずの中をかき回していた。
この防寨は、舗石しきいしからもしくは角材からもしくは鉄屑てつくずからできてるのではない。二つの堆積からできてるのだ、思想の堆積と苦難の堆積とからである。ここにおいて悲惨は理想と相会する。