鈴懸プラタナス)” の例文
わたしは歩み入る、街路樹の鈴懸プラタナスを涵してゐる闇へ。それはSといふ外国商館のまへで、注文帳オオダアブックの黒の背革よりもくろい。闇に紛れてわたしはみる、二輪車のいくつかが、闇なかにやすんでゐるのを。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)