金鳳花きんぽうげ)” の例文
山楂さんざしは芽ぐみ、丁子は古壁の上に宝石を飾り、薔薇色ばらいろの金魚草は石の割れ目に花を開き、草の間にはひな菊や金鳳花きんぽうげがかわいく咲きそめ、年内の白いちょうは始めて飛び出し
金鳳花きんぽうげ、いらくさ、雛菊ひなぎく、それから紫蘭しらん、あの、紫蘭の花のことを、しもじもの者たちは、なんと呼んでいるか、オフィリヤは、ご存じかな? 顔を赤くしたところを見ると、ご存じのようですね。
新ハムレット (新字新仮名) / 太宰治(著)
黄色い金鳳花きんぽうげやら、枯れ薄の穂先を毟ってくる。
箱根の山 (新字新仮名) / 田中英光(著)