野郎頭やろうあたま)” の例文
身扮みなりも言葉の様子も、町人かやくざでしたが、頬冠りの手拭の下に、ふくらんで居るまげの格好は、野郎頭やろうあたまじゃありません、あれは髷節が高くて
銭形平次捕物控:239 群盗 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「惜しいものでござるな、野郎頭やろうあたまが」「前髪を立て振り袖を着せたら、寺を開いても愚僧は通う」などと囁くと金弥の方でも、それがうれしくて気取った咳をし、衣紋えもんの襟をしごこうという
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)