重野安繹しげのやすつぐ)” の例文
何人の忘れ置きけん枕元に尾形光琳おがたこうりん伝と書ける一葉摺いちようずりの者あり。三、四十行の短文にして末に、明治三十四年四月文学博士重野安繹しげのやすつぐ撰、と書けり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
尤もその代りとして重野安繹しげのやすつぐ先生が来られたのであるが、やはり水本の方を慕うが上に、東京の見物もしたいという希望もあるので、薩藩人を始め
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
重野安繹しげのやすつぐという博士は、抹殺学者といわれた人で、この人は歴史上の人物をよく抹殺しようとしたものだ。児島高徳こじまたかのりは架空の人間だとか、武蔵坊弁慶は空想の人物だとかいってね。
平次放談 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
明治中頃に重野安繹しげのやすつぐという学者があった。