遊冶ゆうや)” の例文
内君を無視し遊冶ゆうや放蕩の末、遂には公然妾を飼うて内に引入れ、一家妻妾群居の支那流を演ずるが如き狂乱の振舞もあらば之を如何せん。
新女大学 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ただ私はなんらなすなき遊冶ゆうや郎輩ろうはいが、惜しくもない時間をつぶすがために、を擁して自動車を走らせ、みだりに散歩の詩人を驚かすがごときをもって、真に無用のぜいたくとなすのである。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
また東京にて花柳に戯れ遊冶ゆうやにふけり、放蕩無頼の極に達する者は、古来東京に生れたる者に少なくして、必ず田舎漢いなかものに多し。
経世の学、また講究すべし (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
これを導きて人となさんとするには、まずその飲酒を禁じ遊冶ゆうやを制し、しかる後に相当の業につかしむることなるべし。その飲酒、遊冶を禁ぜざるの間は、いまだともに家業の事を語るべからず。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)