途端場どたんば)” の例文
恐怖というのは途端場どたんばでの命のやり取りをさすものだが、伊兵衛を誰が襲ったとも考えられない。嫉妬と言ったところで、これにはたぼがなければ話にもならない。
おまけに途端場どたんばへ来て死人に足でも生えたかしてまたしても御用筋が思わぬどじを踏んだこと、これらが種となって、一脈の穏やかならぬものがその胸底を往来していたのも無理ではなかった。
狂気ながらも途端場どたんばへ来るとうまくさらりとかい潜るのがつねだった。