逆上こみあ)” の例文
そうして独りでつくねんとして御飯を食べているのだと思って来るとむら/\と逆上こみあげて来て果ては、膳も茶碗も霞んで了う。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
桂はうまそうに食い初めたが、僕は何となく汚らしい気がして食う気にならなかったのをむりに食い初めていると、思わず涙が逆上こみあげてきた。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)