迂廻まわ)” の例文
胡頽子ぐみの灌木が行手を遮り、それを彼が迂廻まわった時、巣籠っていた山鳩が、光に驚いて眼を覚ました。そうして長い間啼き止まなかった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それからかれこれ二月ばかりつと、今度は生垣いけがきを三尺ばかり開放あけさしてくれろ、そうすれば一々御門へ迂廻まわらんでも済むからと頼みに来た。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)