謬着物こうちゃくぶつ)” の例文
小初は急に突きのめされるような悲哀ひあいおそわれた。自分の肉体のたった一つの謬着物こうちゃくぶつをもぎ取られて、永遠に帰らぬ世界へ持ち去られるような気持ちに、小初は襲われた。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)