謎語なぞ)” の例文
目をあげて心ともなく西の空をながむればかの遠き蒼空の一線は年若きわれらの心の秘密の謎語なぞのごとく、これを望みてわが心怪しゅう躍りぬ。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
この原稿を読み終りました私が、その内容の不思議さに眩惑されました結果、もしやこの標題の中に、この不思議な謎語なぞを解決する鍵が隠されているのではないか。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さりとて君は世俗のいふ魔窟に、まことに魔ありとは、よも思ひ給はじ。醫師。そはたやすく答へまつるべうもあらぬ御尋なり。自然は謎語なぞ鉤鎖くさりにして吾人は今その幾節をか解き得たる。
依然たる「謎語なぞ」の姿を固持しております。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これは一つの大きな謎語なぞであります。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)