詔座ノリト)” の例文
即、「アマ詔座ノリト」と名づける神事の一様式を、天上にもあることを想像して居たのである。さう言ふのりとごとの性質上、荘厳な讃辞を加へるのが常である。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
詔座ノリトにおける発言に慣用せられた詞章コトが、のりとごとであり、其名がくり返されて耳に馴れるに連れて、下部省略が行はれて、のりとと言ふ語形を採るやうになる。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さうした慣用詞章の、数益るにつけて、其中自ら、神聖にして天将来のものと尊ばれるものが考へ出されて来る。其は、地上の神事における詔座ノリトに、発現したものではない。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)