見張台みはりだい)” の例文
そんなことをしているところへ、船からつぎつぎに泳ぎついて、二十日の間、苦楽をともにした見張台みはりだいの上の人間の顔がれなく揃った。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
此の前、見張台みはりだいでグラマンを見たとき、私は狼狽ろうばいはしたけれど、恐いとは思わなかったのだ。今、私をとらえたあの不思議な恐怖は何であろう。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)