西浦にしうら)” の例文
湖面こめんへ浮かんでこなかったが、ややしばらくたつと、そこからズッとはなれた竹生島ちくぶしま西浦にしうらあたりに、名刀般若丸はんにゃまるの血流しをくわえたまま失神している竹童と
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ザブーン! と西浦にしうらの岩になにか当った。パッと散ったのは波光はこうである。百千の夜光珠やこうじゅとみえた飛沫しぶきである。だが、そこに、怪魚かいぎょのごとき影がおどっていた。舟だ、人だ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの夜か翌朝、島の西浦にしうらで、弁天堂べんてんどうの神官菊村宮内の手で救いあげられたにそういない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)