衆人もろひと)” の例文
此兒が衆人もろひとの前にて説くところは、げに格子のうちなる尼少女の歌より優しく、アルバノの山の雷より烈しかるべし。されどその時戴くものは大なる帽にあらず。
萬聖祭には衆人もろひととも骨龕ほねのほくらにありき。こはフラア・マルチノの嘗て我を伴ひて入りにしところなり。
我も衆人もろひとの間にはさまりて、おなじかたに歩みぬれど、後には傍へなる石垣に押し付けられて動くこと能はず。歌女は樂屋口に出でぬ。客は皆帽を脱ぎてその名を唱へたり。