蟹釣船かにつりぶね)” の例文
ある日はまたにわかに暑くなって、葉子は彼をさそって橋の下から出る蟹釣船かにつりぶねに乗って、支那シナの風景画にでもあるようなあしの深いかなたの岩を眺めながら、深々した水のうえをいで行った。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)