蜃気楼かいやぐら)” の例文
旧字:蜃氣樓
目の下に黒く死人しびとのにおいを蔵していた京の町も、わずかのに、つめたい光の鍍金めっきをかけられて、今では、こしの国の人が見るという蜃気楼かいやぐらのように、塔の九輪や伽藍がらんの屋根を
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)