“蜂須賀家”の読み方と例文
読み方割合
はちすかけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蜂須賀家はちすかけでは、十年程前から、ばかに他領者たりょうものの入国を嫌って、よほどの御用筋ごようすじか、御家中ごかちゅうの手引でもなけりゃ、滅多めったに城下へ入れないという話だが」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蜂須賀家はちすかけのお船手ふなて九鬼弥助くきやすけ森啓之助もりけいのすけ。ともう一人は、やや風采が異なって、紺上布こんじょうふ野袴のばかまをつけ、自来也鞘じらいやざやの大小を落した剣客肌の男——阿波本国の原士天堂一角はらしてんどういっかくであった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿波の原士はらしというのは、他領の郷士ごうしとも違い、蜂須賀家はちすかけの祖、小六家政ころくいえまさが入国の当時、諸方から、昔なじみの浪人が仕官を求めてウヨウヨと集まり、その際限なき浪人の処置に窮して
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)