薄浅葱うすあさぎ)” の例文
もののうつつのように、いま生れたらしい蜻蛉とんぼが、群青ぐんじょうの絹糸に、薄浅葱うすあさぎの結び玉を目にして、綾の白銀しろがねうすものを翼に縫い、ひらひら、とながれの方へ、葉うつりを低くして、牡丹に誘われたように
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)