“葛根”の読み方と例文
読み方割合
ツナネ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天の八十蔭(天の御蔭・日の御蔭)葛根ツナネなど言ふのは、皆屋の棟から結び垂れたカツラの縄である。やはり、室ほぎに胚胎した。其長いところから、生命の長久のほかひに使はれて居る。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
大殿祭祝詞註の所謂、室清めの産飯サバ説も、葺草壁代の霊とする説も、尚合理臭い。此神の子として、若室葛根ツナネ神(記)の名を伝へて居るのは、寧、御饌神ミケツカミ即厨の神とする説の方がよい。
梁は心のハヤし、椽は心の整り、蘆雚エツリは心の平ぎ、葛根ツナネは命の堅め、葺き芽は富みの過剰アマリを示すと言ふ風の文句の後が、今用ゐて居る酒の来歴を述べる讃歌風のもので、酒ほかひの変形である。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)