花木はなき)” の例文
とある年の秋の夕暮、われ独り南蛮寺の境内けいだいなる花木はなきの茂みを歩みつつ、同じく切支丹きりしたん宗門の門徒にして、さるやんごとなきあたりの夫人が、涙ながらの懺悔こひさんを思いめぐらし居たる事あり。
るしへる (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
瑞木みづき花木はなき此頃このごろ泣かなくつて。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)