舳部じくぶ)” の例文
終局の場面でも、人生の航路に波が高くて、舳部じくぶに砕ける潮の飛沫ひまつの中にすべての未来がフェードアウトする。伴奏音楽も唱歌も、どうも自分には朗らかには聞こえない。
映画雑感(Ⅱ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)