膝小節ひざこぶし)” の例文
蘆花君は薄暗いへやの隅つこで、膝小節ひざこぶしを抱へ込んだ儘、こくりこくりと居睡ゐねむりをしてゐる。附近あたりには見窄みすぼらしい荷物が一つきりで、何処にもその「善い物」は見つからなかつた。