脾弛ひだる)” の例文
裏手の貧乏長屋で、力のない赤子のき声が聞えて、乳が乏しくて、脾弛ひだるいようなれた声である。四下あたりはひっそとして、他に何の音も響きも聞えない。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)