胃腑いふ)” の例文
家族のひとたちの様に味噌汁、お沢庵たくあんなどの現実的なるものを摂取するならば胃腑いふも濁って、空想も萎靡いびするに違いないという思惑からでもあろうか。
ろまん灯籠 (新字新仮名) / 太宰治(著)
僕はあなたに精神を感ぜずに世間を感ずる。芸術家の気品を感ぜずに、人間の胃腑いふを感ずる
ダス・ゲマイネ (新字新仮名) / 太宰治(著)
胃腑いふまで赤くなるような気持であった。
佳日 (新字新仮名) / 太宰治(著)