耆婆扁鵲ぎばへんじゃく)” の例文
つまり人間の体内に耆婆扁鵲ぎばへんじゃく以上の名医が居て、それが場合に応じて極めて微妙な調剤を行って好果を収めるらしいというのである。
耆婆扁鵲ぎばへんじゃくの神剤でもとてもなおりそうもなかった二葉亭の数年前から持越しの神経衰弱は露都行という三十年来の希望の満足にぬぐうが如く忽ち掻消かきけされて
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
誰が呼んだのかわかりませんが、息の絶えてしまった者には、「耆婆扁鵲ぎばへんじゃく」も施しようがありません。
が、半分化石し掛った思想は耆婆扁鵲ぎばへんじゃくが如何に蘇生よみがえらせようと骨を折っても再び息を吹き返すはずがない。